2011年7月5日火曜日

KUREMUTU CLUB 20 (2011/6/28)

               

逢桜カイン

夜明け前知らない猫に出会ったら一つだけ問う我は迷子か
赤い靴はいて港へ闇の中我を連れ去る異人探しに
けだるげな長い睫毛は鉄格子囚われ目玉は夏を待ってる
産まれ得ぬ我が子に着せたい朱の浴衣金魚のごとく揺れるへこ帯
暗がりの草鬱蒼たる林道を下駄で往くのも夏は良きかも




書の館ガラス戸が行く手を阻む私は横で頭抱える
愛でてますそう口には出しながら他の木の芽を想像する
ボードレール読んでーるルノワールで読んでーる

4 件のコメント:

  1. こんなへんぴなところにきて僕らは何がしたいんだろう
    昔から続く切な祈りを僕らは鐘一周で済ます
    お金を洗う水に手を入れひんやりと 水と金(かね)は似ているね
    地を這う小さな箱舟に乗って 良い国があった街を行く
    こんなとこずっとすわっているからこんなにつかれてしまってるんだ
    どうして鳩がモチーフなんだろうおいしいからべつにいいけど

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  2. 内なる戦いの行方は?

    新鮮な地球の大地火星人飽くまで芋を掘り続ける

    芋掘りの疲れしのいでビルディング立ち並ぶ様マーズのようだ

    ペテン師にだまされここまで来たけれど住めば都か夕飯まだかな

    点心が並ぶ晩餐ふと思う天津飯は地球人かな?

    さぁここでケインコスギはあくまでも越えるつもりだデビルズウォール

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  3. 行かなくてはに対するは黙っているのが美しい憎き登山者

    死ねと言われたら死ぬのですと目尻の皺が寂しさ誘う

    見たくないと思うのについ目をやる青朽葉のジレンマ

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  4. 逢桜カイン2011年7月7日 18:10

    今宵は七夕ですね。

    短冊に「あれのやまいのなおるよう」星を困らすいじらしき君

    叶わぬがゆえに叶えと祈るもの星よふりやれ我を仕留めよ

    そこないし去ぬ機をたぐる我の手をなにゆえ君は握り給うか

    橋のない渡れぬほどの河ならば我を受け入れ業を雪げよ

    空梅雨のしとりし風に腐臭乗せ今日は幾たび布をかえたか

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